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casa-M3の工事記録

下記のテキストをクリックしてください。
プロローグ
解体〜設計
地縄〜杭工事

コンクリート打設/型枠工事
コンクリート打設/型枠工事2
コンクリート打設/型枠工事3
いざ内装工事へ、そして外壁塗装
竣工
エピローグ

設計者 建主
3Fコンクリート打設



20050426

3階の床にして既に隣家の屋根を越えた。当初解体後に現場に立ったときの印象とは大きく違う。突然世界が開けたような開放感。もちろん高さによる浮遊感もあいまって。同時に中庭の目隠しの必要性があることに気づいた。どうしようかなとボンヤリ考えていたら、建主の渡邊さんから検討の依頼メールが届いた。視線を制御しても風はいれたいところ。中庭は囲んでしまうと大きさにもよるが閉塞感とジメっとした感じが経験としてある。。壁の一枚でも抜けていればその感覚を少しでも和らげるのではと思って今の設計にしている。だからといって強くプライバシーを必要とする場所故考えないわけにはいかない。



全体ボリューム



20050512

道路からのボリューム感。
大きくもなく。小さくもなく。天空率を駆使した故、隣家よりも道路に張り出している感じがある。今まで苦労してきた道路斜線によるケンチク、醜い斜めにカットされたケンチクはちょっとづつ減っていくことになる。
変わって、天空率というルールによって町並みは構成されていく。良かれ悪かれ。

開口部と通りとの関係、電信柱との関係。プライバシーの問題。いまだ答えにいたらない全面部分の目隠し問題。おまけに中庭の目隠しも感がなければいけない。ずっと頭では考えているものの、しっくりした答えにいたらない。




RF屋上配筋検査



20050518

ついに屋上。
躯体工事が終わりつつある。よって今デザインを保留している部分の詳細を決めていかなくてはならない。作りながら考える。現場で考える。一番正しき答えはやはり、そうなのだけれども、現場はいつか終わってしまうわけで、締め切りを設定されるから、ちょっとあせるのが難。夏休みの宿題から考えても、締め切りなくして何かが仕上がった記憶はない。


RFコンクリート打設



20050520

右の建てぬしの言にあるように、にぎやかな現場となった。うちのアルバイトの鈴木も向学のためにとカメラ片手に来ていた。
写真の青い服の男性は、現場監督。sobiでNo.1の監督(すくなくとも私はそう信じている)。現場は監督の手腕によって大きく変わる。とあるツインタワーのビルの工事で、それぞれの塔に2人の現場監督がついて、後で集計したら億単位の金額の差があったとか。段取り、設計事務所のコントロール。下請け業者のネットワーク。その差額は驚くに値しない。今まで何人もの監督をみてきたが、その力量の差は歴然。若すぎなければ年齢を関係ない。電話ばかりして現場に顔を出さない所長もいた。現場やけしている監督がいい。事件は現場で起こるのだから。
普段から散歩のついでにあちこちの建築現場を覗くことを楽しんでいる。在来、RCなど工法は問わない。建築現場フェチ、とも言える。これまで自宅現場のコンクリート打ちを是非見学してみたい、と思っていたものの作業は平日、願いはかなわなかった。3階部分のコンクリート打ちが最後のチャンス。会社を休み、立ち合わせてもらった。
朝8時、およそ10人のスタッフ、柔らかい良い表情をしている。 ポンプ車がホースを伸ばす。電線をうまく交わして、いや、電線を少しだけ押しながら屋上まで10メートルほどの距離。このポンプ車で55メートルの高さまでコンクリートを送りだすことができるそうだ。9時になり、狭い道路をやっとのことでミキサー車が入ってくる。本当にすれすれ。打ち始めるとともに、型枠の内側、そして外側から木製の槌で叩く。叩かせてもらった。 コンクリートが流れ込むと音が響かなくなる。窓枠の下など、なぜうまくコンクリートが回り込むか、私にとって「なぞ」だった。片側から流し込み、もう一方の側から流れでてくることを確認する。なるほど。これまで、内側は非常に綺麗に仕上がっているものの外側にジャンカが少々見られた。外側は足場のみに頼るのでどうしてもくまなく叩くことができないのだそうだ。まだコンクリートを打っていない天井部分から光がもれている。ここからコンクリートが流れ出さないものか、と心配してみる。が、ノロが少々滲み出た程度。へエー、だ。屋上に上がる。型枠の間にコンクリートを流しこんでいる。今回はミキサー車10台分のコンクリートを打つそうだ。バイブレーターを差し込むと、よどんでいたコンクリートが吸い込まれるように型枠に流れ込む。以前にプロジェクトXでバイブレーターの登場でコンクリート建造物の性能が飛躍的に向上した、とやっていた。現場監督によれば、ミキサー車の登場も一役買っているらしい。それ以前はネコで1台分ずつはこんでいたことなど想像もできない。12時を過ぎても作業は休まず続けられ、13時過ぎにすべてのコンクリートを打ち終える。ややうす曇。気温は20度をちょっと上回る程度。25度を超えると散水して養生するそうだ。建築現場は知識、知恵の宝庫。十分に楽しませてもらった。これで型枠がはずれれば、ほとんど完成に近い形としての外観があらわれる。
copyright
Keiji Ashizawa
2004