dotcom space Tokyo

2019

混雑する原宿の町をすり抜けて裏道に入れば、目に飛び込んでくる緑。喧騒から離れた一角の低層ビルの階段を下り、砂利を踏みしめると、そこにはコンテンポラリーながらもおおらかな空間が広がる。

コンクリートで作られたカウンターでは、バリスタの動きをトレースできるロボットアームが淹れるコーヒーが香しい。特注の窓枠、一部の家具、そしてカウンターのフレームに鉄を配することで生み出した一貫性に、Ishinomaki Benchに座って談笑する人々がリズムを生む。

大きくとられた開口部からは季節の風と光が入り、石巻工房の家具の持つ表情が外の気配を内側に引き込む。

ライフスタイルや自然になじむテクノロジーの提案をミッションとする顧客の持つコンセプトを尊重し、無駄を削ぎ落したクリーンな線に、有機的な要素を加え、テクノロジーと人をつなぐ居心地の良さを実現した。